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ICL手術で視力1.5を手に入れるまで

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    はじめに:眼鏡なしでは何も見えない生活

    裸眼では、指を眼の前に持ってきて数センチ先でようやく焦点が合う。僕の裸眼視力は0.1以下。コンタクトの度数で右が-6.5D、左が-6.0D、これに乱視も重なっていました。

    サウナ、バイク、スポーツ。人生のあらゆる楽しみのたびにコンタクトレンズを強要される生活。眼鏡を外せば、そこにあるのは光の塊が滲むだけの無機質な風景。そんな不自由な生活に、いい加減終止符を打ちたいと考えていました。

    選んだのは、中野にある「ふくおか眼科クリニック」です。

    なぜこのクリニックを選んだか

    決め手は「実績」と「価格」のバランスでした。 執刀医の福岡佐知子先生は、国内に12名しかいない「エキスパートインストラクター」の一人です。さらに上位には、国内に2名しかいない「シニアエキスパートインストラクター」も存在しますが、そちらを選ぶと費用が20万円近く跳ね上がります。

    確かな技術を持つエキスパートでありながら、現実的な価格設定であること。このバランスが、僕にとっての最適解でした。

    費用の話:自由の対価は「69.3万円」

    今回、乱視ありのICL手術にかかった費用は合計で 693,000円 です。

    支払いのフローは以下の通りでした:

    1. 適応検査後に330,000円(レンズ在庫確保のための内金として)
    2. 手術当日に363,000円

    決して安くはありませんが、クレジットカードでの決済が可能だったのは助かりました。一生モノの視界を買うと考えれば、納得感のある投資です。

    2026/03/26:雨の手術当日

    当日はあいにくの雨。しかし、重度の花粉症である自分にとっては、むしろ埃や花粉が舞いにくい好条件のコンディションと言えました。

    12時に家を出て、中野駅へ向かいます。少し早めに着いたので、駅近くのルノアールでサンドイッチとコーヒーを摂り、腹を満たしました。これから始まる「眼の加工」に向けて、静かに精神を整えます。

    13:50、訪院。 誓約書を出し、血圧を測る。そこからは10分おきの点眼が始まりました。散瞳薬、麻酔、充血抑制。繰り返される点眼で、次第に瞳孔が開き、手元のピントが合わなくなっていきます。

    手術衣を羽織り、頭にガーゼを巻く。その間も点眼は続きます。福岡先生による問診を受け、瞳に手術のためのマーキングが施されました。

    手術室の前の椅子には、簡易的なマッサージ機が置かれていました。前の患者が戻ってくるのを待つ間、背中に伝わる振動を感じながら、その時を待ちます。

    20分間の稀有な体験

    名前を呼ばれ、ついに手術室へ。椅子に座り、背もたれが倒れます。顔がガーゼで覆われ、視界が限定されました。

    まずは右目から。テープで瞼を固定され、器具で強制的に開瞼されます。「上のライトを見ていてください」という声に従い、無影灯の強い光を仰ぎます。

    眼の中を洗われるという、人生で初めての感覚。冷たい水が絶え間なく流れ、視界は光と水で溶けていきました。

    レンズが挿入されます。術中で唯一、明確な不快感があったのは、眼圧を上げられる瞬間と、虹彩に触れられる瞬間でした。奥を突かれるような鈍い痛み。しかし、先生の的確な手つきを信じて、光の一点を見つめ続けました。

    両眼合わせて約20分。全工程を終えて立ち上がったとき、体調の変化なのか、頭が妙に熱を持っていたのを覚えています。

    静かな監禁

    術後の決済を済ませ、保護メガネを受け取って帰路につきます。散瞳薬のせいで手元はボヤけますが、遠くの景色は既に鋭さを持っていました。

    家では、2時間おきの点眼が生活の軸になります。 ジム、お酒、洗顔。そして 3日間の洗髪禁止。これが地味に、しかし確実に精神を削ります。

    不自由な夜、時間を潰す手段はラジオを聴くか、AIにプログラミングを任せることでした。 「術後は目が見えないのでは?」と思われるかもしれませんが、ピントが合う位置であれば画面は見えています。音声入力でAIコーディングツールを叩き、指示を出しながらプロダクトを作る。そんなエンジニアらしい過ごし方で、監禁状態の夜を乗り切りました。

    2026/03/27:1.5の世界への着地

    翌朝。酷い目ヤニを拭い、ゆっくりと目を開けます。

    「見えすぎて怖い」

    それが最初の感想でした。今まで眼鏡を探していた朝の数秒が、唐突に消失したのです。

    再診のため、再び中野へ。 道中、太陽光に重なる「ハロー・グレア」を体感しました。ただ、グレア自体はコンタクトや眼鏡時代にもあったものなので、そこまで違和感はありません。面白いのは、光を見た時に レンズの縁がキラキラと光るような感覚 があること。これも術後特有の体験です。

    また、意外だったのはスマホの画面です。これまで以上に輪郭がクッキリとして、むしろ綺麗に見えるようになりました。

    遅めの昼食に、中野の「食堂 高ひろ 中野店」で刺身とアジフライの定食を食べ、クリニックの門を潜ります。

    眼圧検査の風をやり過ごし、視力検査へ。 結果は、両眼ともに1.5

    福岡先生の「良かったですね」という言葉で、僕のICL手術記は一旦の完結を迎えました。

    おわりに

    費用も時間もかかりましたが、ひとまずは「眼鏡のない視界」を手に入れることができました。

    現在の状況は次の通りです。

    • 両眼とも視力1.5まで回復
    • 費用は合計693,000円(乱視あり・カード決済可)
    • ハロー・グレアはあるが、レンズの縁のキラキラ感が新鮮
    • 3日間の洗髪禁止という苦行の真っ最中

    長年連れ添った0.1以下の世界から、唐突に1.5の世界へ。 この視界が今後どのように馴染んでいくのか。経過についてはまた日を改めて書きたいと思います。

    それでは、またね。

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